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2016年08月12日

『第七女子会彷徨』つばな

『COMICリュウ』で連載されていた『第七女子会彷徨』が10巻にて完結。

第七女子会彷徨 10 (リュウコミックス)
第七女子会彷徨 10 (リュウコミックス)

 1、2巻が刊行したころに夏目房之介さんが諸星大二郎の「栞と紙魚子」シリーズをポップにした感じと紹介していたが、こちらの世界像はSF寄り。ポップとはいえ、友達選定制度によってペアになった金やんと高木さんの関係は安定しているように見えつつ時に揺らぎを潜ませていて、どこか読後感に不安を持たせるような話もいくつかありました。
 そうした要素が9巻からは前景に出てきてクライマックスへ走りつめていくことになります。先行するエピソードにつぎつぎとつながりながら大団円へ。この作品は物語の中で流れる時間の管理がけっこう凝っていて、エピソードがひとつの枠の中で排他的に閉じておらず、他のエピソードと並行していたり含まれていたりといった複雑な形をとっていて、各エピソードを単純に時系列で並べることは出来ないのですが、このような語り口を継続してきたことが最終巻で猛威を振るいます。

 特に何人かの読者を不安にさせていた4巻「悠久の百円貯金」の、本編そのものからは時間的に切れていたと思われる最後のページのシーンがどういう状況だったのか分かったのはほっとしました。この話とともに、はっきりと「その後」のエピソードであった3巻「百年保存計画」で金やんの姓が変わっていることで、二人が高校を卒業して、そのまま二人が離れずにあり続けたわけではないだろうというのはなんとなく推測されていたわけですが、最終巻ではそこもまとめて拾ってくるわけです。

 高木さんは異界に誘われやすい人で、それを最後にこちら側につなぐのが金やんというエピソードは何度かあったのですが、誘う側であったひとみちゃんや彦ぱちの再登場を経て、二人の関係を示す最重要シーンを含むパン屋のおじさんのエピソードを語りなおして彷徨は終わり関係の再構築でハッピーエンド、へ。77話の見事な完走でした。次回作も楽しみに待ちたいと思います。
 あと、3巻の表紙の「エビ」が満を持しての登場、だから!

第七女子会彷徨(1) (RYU COMICS)
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posted by すける at 09:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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