2015年05月30日

玉川上水緑道散歩

 先日、京王線笹塚駅に降りる機会があった。これまであまり降りたことの無い駅で、用事さえ済ませれば時間は余っているということで駅周辺を散歩してみる。商店街なども興味深い作りで楽しんだけれど、雰囲気の良い水路と緑道があり、少しここを歩いてみるかということでそのまま気持ちよく隣の代田橋駅に着いてしまった。春ならば桜を求めてくる人も多かったのだろう。あらためて意識してみるとこれが玉川上水緑道ということで、玉川上水の名は知っていたけれど具体的にどのように走っているかについての知識はそれほどなく、思いがけぬところで得をした気分に。

 これだけ楽しいのだから他のルートも歩いてみようと調べてみる。散歩案内などのサイトをいくつか見てみて、武蔵野線新小平駅から歩いて小平グリーンロードで玉川上水に入り、そこから都心部へ下るというルートを選ぶ。これより水源側に行くのならもうちょっと準備が必要かなという判断。基本的に五日市街道が併走しているので飽きたり疲れたりしたらバスにでも乗ってリタイアすればいいなどと考えていつつも、途中、小金井公園近くの昭和風の喫茶店で休憩を入れたりしながら井の頭公園まで歩いてしまい、ここで吉祥寺に流れて二回目の散歩は終了した。イベントの終了を祝うように駅前の横断歩道にはリコーダーの妖精がいた。

 画像を撮る方ではないので、この記事でお見せできるようなものは特にないのが振り返ってみるとちよっと残念ではある。小平あたりはさすがに緑も鮮やかで古木も多く残っており、こういうところに住んでいれば呼吸器の負担が軽いだろうなぁとうらやましく。小金井は緑道の桜並木が江戸時代から名所として知られていたが、いちど樹齢や環境の問題から廃れており、近年復活に向けての動きが見られるようだ。(名勝小金井(サクラ)復活プロジェクト)。また三鷹に入ったあたりからは緑道としての印象がそれほど強くないところもあり、意識していないと気づかないようなところもあった。いずれにしても三百年以上前のインフラがいまに至るまで都市の景観に影響を与えている姿は興味深い。

 この二回ほどの散歩で歩いたルートは小平より下流であり、現在この水路を流れている水は下水処理をした中水と呼ばれるべきものだった。これは戦後、都心部の水を利根川から引くことになった変化から一度空濠となったものを、東京都が1986年に清流復活事業として流れを呼び戻したもので、この時わたしは中学生くらいのはずだが、まるで覚えていないのはもったいない。ともあれ、小平より上流、というルートもいずれ歩いてみたい。

 なお、のちに知ったことには最初に歩いた笹塚‐代田橋の区間は都心部では少ない開渠化されている区間であり、小坂克信『玉川上水と分水』によると住民の要望によるものだったそうで、なにが機縁になって物事に関心を持つかというのはほんの小さなことで左右されるのだなと改めて感じる。

最後に参考としてリンクを。
東京都水道局「玉川上水」
玉川上水散策地図

玉川上水と分水
玉川上水と分水
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posted by すける at 16:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月03日

5万ヒット

 QLOOKのカウントでブログのアクセスが5万を超えていました。そんなわけで、今回はこのブログそのものについいて書いてみます。あらためて見てみると2011年2月開設で、そこから5万というのは早いのか遅いのか、まあ遅いでしょうね。
 ブログの平均訪問者は一日50件あるかないかが分かれ目とあって、ここ何年かはそのくらいはPV換算では超えているのですが、初期のころのアクセス解析とか見ると最初のころは月100以下とかありますし、基本的に開始からの一年間は月500超えるのが精一杯というところですね。人間のアクセスよりクローラー(カウントから排除)の方が熱心に読みに来てる日とかもあったりして、「機械に読ませるために文章書いてるってすげえ、SFだ!」とか強がってみたりもしましたが、あれは結構心が折れるもんです、やっぱ。

 さいわい、続けてるうちに記事が検索結果の上位に上がるようになってアクセスが増え、たまにツイッターでリンクを拡散してもらったり、はてなブックマークに登録されたりという時には瞬間的に急増したりということで5万ヒットまではこぎつけることが出来ました。ま、PVもそのまま読まれているとは言えないところもありますがひとつの指標として。

 そんなわけで、これ以上節目として何かをするというわけでもなく、多少ペースが変わったりするかもしれませんが、今まで通りの中身で更新を続けていく、ということになると思います、はい。
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posted by すける at 23:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月10日

西荻窪・登亭

*4年ほど前に別のところに書いていた日記、転載する当てもないまま置いていたのですがたまたまyooutubeで登亭の動画を見つけてしまったのでいい機会だということでこちらに回してみました。

 読書感想日記とサッカー観戦日記を書いていなければ、B級グルメ日記をやりたい気持ちもあった。と言っても、学生時代は金が無かったので、家に帰ってメシを食うというのが基本で、外で食べる時にもファストフードで済ませてとかそんな感じだったわけだけど。金はぜんぶ本に振り向けるという。そもそも旨いメシを食おうとかそういう欲求があまり無かったし。

 そういう貧しい食生活の転機になったのが、もう12年くらい前。大学を卒業して、2、3年くらいのころ。ペラペラのミニコミ作ったり、住民運動やったり、アイドルの追っかけしたりとかしつつ、西荻窪でゴロゴロしてたオレですが、そこにあったのが登亭。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=111929 「mixi内ファンクラブ」)

そもそも西荻に住み始めたころは、やっぱりチェーンの牛丼屋で食べたりとか、コンビニで弁当買って帰るとかどうしようもない食事。 ただ、駅出てすぐの牛丼屋の裏手に昔風の定食屋があって、これがなんだか旨そうな雰囲気。何度か前を通り過ぎるたびに気になって、なんとなくフラフラと入ってみた。

品書きがいろいろ書いてあって、適当に揚げ物盛り合わせを頼んでみる。で、出てきた料理がなんというか、旨かった。 「なんというか」ってなんだよって感じだけど、味の感じ方は色々みたいだしな。とにかくオレには旨かったし、人間に作ってもらったものを、人間として食わせてもらってるっていう。

「登亭 西荻」あたりで検索すると、最近はいろいろヒットするんだけど、店の構えは相当なボロだし、料理の盛り方も大雑把。 しかし、フライにかかってくる独特のソースの口当たりは柔らかかったし、揚げ物はこれでもかというばかりの乗り方で、貧乏なブラブラ者には嬉しかった。
 一目でコスト、ガン無視なんだけど、店のオヤジは「子供も大きくなったし、あとは母ちゃんと食っていければいいや」と話していた。実際のところ、登亭のおかげで大きくなった学生も相当いたんじゃないだろうか。

「盛り合わせ」の類は、何を頼んでも同じものが出てくるというのは登亭のデフォ。オレは最初に頼んだ勢いのまま揚げ物盛り合わせで頼み続けてたけど。これは揚げ物盛り合わせを頼まれば、まず作ってある(あるいはすぐ作れる)揚げ物を全部乗せてから、ハンバーグをつけてやって、ハンバーグ盛り合わせを注文されれば、まずハンバーグを乗せてから、作ってある(あるいはすぐ作れる)揚げ物を全部乗せてやるということで。あ、スパゲティ(絶対にパスタではない)も旨かったな。
 こういう気持ちが分からずにガタガタこまかいことを言うやつは地獄に落ちる必要はない。お前が今いるその場所がすでに地獄だ。

 そんなわけで、カロリー的にはいろいろやばい感じもするけど、当時、いくら食べても50キロを大きくオーバーしない体質だったオレは、ファストフードはきっぱりと絶ち、登亭に通うようになった。ある年の最後の客がオレだったこともあったはずだ。
 やがて、オレも都落ちして神奈川の相模原の方に住んだりしたんだけど、たまに時間が空くと西荻まで出て食べに行ったりして。 で、店で客が話してるのを聞いてると、自分は関西に転勤になったんだけど、新宿に出張があったんで、ついでにここに寄って食べに来たとか言ってる。でも、新宿からついでで西荻にはあんま来ないんじゃないかと。そういうオレも、一時間以上かけて西荻に昼飯だけ食いにきたりしてたんだが。

まあ、味がどうこうという以上に、通ってる客はみんな店主のオヤジのファンだったというのもある。
http://d.hatena.ne.jp/heimin/20080106/p1 『平民新聞』オヤジの写真がすばらしい)

 オヤジはむかしはけっこう気難しい人だったらしくネットの風評では、カップルで行くと、「ここは女連れてくる店じゃない」とオヤジに追い返されるという話があって、でも、オレは女連れで何回か行っても特にしかられた記憶もないので都市伝説かと思っていた。ただ、知人と西荻の話をしたときに、まさに追い出されたという話を生で聞いたので、そういうことはあったみたい。オレが通ってたころには、オヤジも丸くなってたんだろうか。

 しかし、5年ほど前、ちょっと足が遠のきつつ再び登亭に食べに行ったところで、オヤジにはっきりと老いが見えていて、それ以後行くのが怖くなってしまった。体は一回り小さくなり、客の注文も作っている途中で何回も聞きなおすという感じだった。老いとその結果というものに直面するのがきつくて、オレは登亭の店の前に立つことから逃げてしまった。そのあとは、ニュースを聞くのも怖いので、ネットで情報すら調べないようにしていた。
 それでも、ついに気になって先日検索してみたところ、06年の年末に閉店していたという。

 ファンクラブコミュを見ると、逃げ出したオレとは逆に、残った客たちは、目の前に水を注いだコップが四つならんでも温かく受け入れ、ますます物覚えが悪くなるオヤジの代わりに自分以外の客の注文も覚えておいてやりというようなことをしていたようだ。
 オレの時でも、もうおつりの計算があやしくて、「これくらい返しときゃ間違いないだろ!」的なアバウトさで出してくるので(たしかにいつも多い)、「足りてるけど多いよ」と出っ張った分を戻したりしていたんだが、他の客も同じことをやっていたのを見たことがある。

 その辺のフォローもますます必要だったんだろうと思うと、グルメブログのレビューの点数としては問題外ということになるのかもしれない。しかし、それは一度店に行って点数をつけるためだけに食べに行く人間の視点であって、日常のなかで、その店で食べ続ける人間にとってはそういうことこそが嬉しかったりするんだろうと思う。
 登亭に来る人がみんないい人ということはあるまい。だが、登亭で食べてる時はみんないい人という、それくらいのことは期待してもバチは当たらないんじゃないか。

 オヤジは店をたたんでから、ほどなく亡くなったという。ほら、やっぱり後悔するじゃないか、オレ。つーわけで、オレが死ぬ直前にどこかの店の料理をひとつだけ食わせてくれるというのなら、登の揚げ物盛り合わせなのである、いや、あんまり食べてなかったカツカレーこそ食っておきたいかなぁ……。


と、転載はここまでです。そして、オレが見つけた動画はこれだ!
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posted by すける at 18:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする