2013年08月21日

ジェフユナイテッド市原・千葉4-0ファジアーノ岡山(2010年8月28日 フクダ電子アリーナ)

 当日、冷蔵庫の調子がおかしくなって保証書引っ張り出したり、京浜東北線が止まって、キックオフにはギリギリながら間に合わないこと確定したりと、プチ不幸が重なって、移動の電車内ではやや険のある顔つきに。これで試合まで負けたら、ひどい状態で帰ること確定なので、どうしても勝って欲しい。

 移動途中でスタメン確認すると、太田と坂本がスタメンに。おそらく福元の出場停止に対応して事前に予想されていた良太をCBに回して、坂本を右SBというDFラインか。坂本はどちらかといえば守備的な役回りで右の攻撃は太田の突破に期待して、左に工藤を回してアレックスの上がりを引き出すみたいな感じかなと予想する。だいたい当たりだった。

 右で成立していた工藤と良太のコンビネーションが消えるのはもったいない気もするが、CBが手薄なのでしょうがないだろう。とするといまの坂本、工藤が縦に並ぶと前に出る力にやや欠けるので、右の関係を左に移して工藤とアレックスでつくり、右は坂本でふたをして太田には攻撃に重心をおかせるというのは、まずロジカルである。

 で、開始数分後到着して、先制ゴールに間に合った。ボールをまわしながら、右にはたくと、太田がダイレクトで中に入れて、工藤が正確にボレーで叩き込む。太田のクロスを入れるタイミングはやはり一枚抜けている。工藤は3人目の子供が生まれたばかりだが、決定力は夜だけじゃないぜとばかりに、この日は積極的にゴールを狙っていく姿勢を見せた。

 連動した動きで言えば、工藤に入ったところ、アレックスが追い越すフリーランで相手を引っ張り、それをおとりにしつつ余裕をもってキープしながら右にサイドチェンジした場面が印象に残った。この辺、工藤をサイドに入れた意味が生きている。

 しかし前半20分で守りの要である茶野が傷んで和田に交代してしまう。坂本がスクランブルでCBに回り、和田は右SBに。この時間帯に守備で一枚切ってしまうのは痛いし、栃木戦でのトラウマもあって不安になる。
 じっさい、この辺りからしばらくファジアーノにボールを回される時間が続き苦しくなる。それでも最終ラインは頑張っていたし、江尻監督は、ハーフタイムで修正できたと語っていたけれど、前半の終わり間際には山口がコーナーからくらったカウンターを低く飛ぶ矢のようなスライディングでカットしたり、相手に背負われたところで上手くカットしてネットのカウンターを引き出したり、完全にペースに飲み込まれることは防いでいた。この時間帯で耐え切れたのが、後から見ると決定的。
 そういえば、良太は、三木と相対して、「元ガンバ所属の良太ダービー」というわけか。なんでもダービーにすりゃいいってもんでもないが。ファジアーノの狙いはまず三木に当ててというところだけれど、そこから決定的な働きはさせず。

 後半はバランスを修正して、左に谷澤トップ下に工藤。
 コーナーからネットの頭はキーパーにはじかれる。なんとなくネットのヘディングはネットを揺らす気配がない(笑)茶野、福元のいないこのメンバーだと、セットプレイ時にやや迫力を欠くのも事実。それでも、和田がニアを狙う動きを見せたり、考えながらやっていることは分かった。

 追加点はDFラインからのフィードを相手が処理しそこなってネットの元へラッキーボールが、これは逃さず軽くダイレクトで浮かせてゴール。これは悔しいだろう。

 ここで太田に変わってついに村井投入。なんか不思議な感じつーか、どう反応していいのか分からん。
太田は、茶野の交代に伴って縦が坂本ではなく和田との関係になったところでバランスをとることにやや意識が向いたか、アクシデントからの展開がついていなかった感じもある。当初のプランどおりだったらもっと面白かったはずだ。
 村井は左に入って、谷澤は右に。村井はやはりキープも出来ればボールを離すタイミングもよい。これが開幕以来久しぶりの公式戦かよという違和感のなさ。相手もファールで倒すしかなく、いい位置で2回FKを奪った(これを得点に結び付けられないのは課題だ)。

 3点目はネットから。流れたボールを追って右の高い位置でボールを奪う。後ろから味方がフォローに来たので、バックパスを選択するかなと思った。相手DFもそう感じたのか、ややネットへのプレッシャーが弱いところで、ネットは直接中へグラウンダーのボールを送る。中で受けたのは村井。エリアやや手前くらいで左足で止めてから、向きを変えて左足で直線的なシュートを叩き込む。決まった!
おおおおおお、村井が!ああああああ、村井が!

 終了前には谷澤に変えて林!もう、林が前を向いてボールを持つとみぞおちの辺りがキュルキュルしてちょっと前かがみになる。谷澤はネットをポストに使ったワンツーからのシュートや、ポストを叩いたシュートなど、結果まであと少しだった。中央から左、右など一試合の中でポジションを変えられる融通性の高さは、江尻監督の信頼を得ているのだろう。

 ロスタイム、コーナー崩れをカウンターにされかけたところで良太がボールを奪うと、預けてそのままトップスピードでスペースに駆け上がってリターンを受け、相手は対応できないまま右サイドからクロスを上げる。飛び込んだ林がからんで、こぼれたボールをネットが頑張ってシュートまで持ち込む、これはキーパーに弾かれるが勇人が詰めてダメ押しの4点目。

 もうあかん、これは感情的にしか見れない。

 今日は坂本も後半にオーバーラップしたり、CBの二人まで積極的に前線に走って組み立てに参加する動きが目に付いた。相手の足が止まって、前線に一枚残っているのみというの大きかったんだろうけど。この辺はサイドバック起用の多い二人がCBをつとめていたというのもありか。正直、そこまでは良太に期待していなかったというプレイで泣けた。林が直接決めてくれたらもっと嬉しかったろうけど、もうこれはみんなで決めたゴールだ。

 試合終了と同時にネットが引っくり返る。得点やアシストと同時に前線でのプレスも利いて攻守に奮闘。

 オレたちジェフは村井だったのだが、村井を知らない人は驚いたんじゃないかと思う。短い時間で2つファールを奪って1つゴールを決めたばかりの人というよりは、5分前に起きましたという人みたいだ。点差とかそういうこととは別にいろいろと泣ける試合で、こういうプレイを見れるなら毎回スタジアムに行く価値あるよなという。しかし、今年のアウェイでのジェフのリセット力には半端ないものがあるので、とにかく次もきっちり勝って欲しいですね。

 来月はフクアリ行けない感じなのですが、こういう試合やってくれるのに見れないというのはもどかしい。あー、サッカーは面白いな。

試合結果(ジェフ公式)
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ジェフユナイテッド市原・千葉2-0ロアッソ熊本(2010年8月14日 フクダ電子アリーナ)

 京葉線トラップにはまって試合開始ギリギリに到着、ひーふー。
 コイントスでエンドを変えてきたらしい熊本。札幌戦で石さんにやられたときはなるほどと思ったけれど、二回目にやられると「姑息」と感じてしまうオレ。こういうのには負けたくない。

 スタメンならびに初期フォメでは基本的にレギュラーを張り続けてきた倉田を外して深井を左に回し、右には工藤を入れる。工藤と勇人で形成していたダブルボランチの一角には、変わりに山口を。これは、倉田頼みのサッカーをしてきたこれまでのジェフには、かなり大きな変化。見ていないけれど、前節の倉田が中に絞りすぎだったという話を漏れ聞いており、その辺の問題か。ミリガンの出場停止には福元で。大分戦がよかったので特に不安はなし。

 谷澤がカウンターから中へ切り込み、深井へクロス。深井トラップミスで逸機。
谷澤がクロスを入れて、流れたボールをアレックスがひろい、中へ入れて勇人がシュート。はじかれたボールに工藤が絡むけれど盛大にふかしてしまう。

 工藤がキープしたところでフリーランした良太にコーナーを得る。大分戦では良太について「課題としては、右で味方が持っているときのフリーランのタイミング」と書いたのですが、これは工藤と縦の関係になることでずいぶん整理された印象があります。

 深井や谷澤といった選手は、ボールを持ったときのファーストチョイスは個人での打開という傾向になりがちですが、工藤にはそこまでの執着はない。使われることで持ち味を発揮する良太に、使う工藤という役割が分担されたことで、前半に関しては右のほうがしばしば攻撃の基点になるというジェフとしては珍しい展開がありました。
 もちろん、そこで精度ということにはなるんですが、それは受ける側の動きもありますし、ここまでまともにクロスが上がらなかった状況に比べれば、コンビネーションからクロスが数多く上がるというのは大きな成果。現段階で過剰な負荷を与えて、チャレンジしづらい雰囲気を醸成するのは、牛を殺すようなもの。とにかく試合で実際に上げて、その中でキックの質や受ける動きについては詰めていけばいいはずです。

 一方、今日は全体的に深井が変。勇人の浮き球にネットが競り勝ち送ったボールに深井がからむが、持ち味のドリブルを見せずに、いきなり狙いが不明な一目見て追いつけないクロスを送ってチャンスをつぶす。早い時間帯にも、ネットが左に入れた強めのパスに追いつけなかったり、スパイクが悪いのか、コンディションなのか、どうにもファーストタッチの質が悪く、ブレーキに。

 前半は押し込んでいたものの0−0。勇人の外に反れるミドルや、ネットの胸に入ったところからヒールパスで送ったチャンスが生かせなかったのは残念でした。


 ジェフは後半にサポに向かって攻める力が強いと、札幌戦での石さんは、エンドを変えてきたんですが、それなら後半は選手を後押しするように応援すればいいじゃないかと開き直ります。
 開始と同時に調子が悪かった深井を下げて倉田に。倉田は技術を生かしてキープしてひきつけるや、右サイドに大きく展開。目を瞠るプレイ。
 ただ、どうしてもボールを持ちがちにはなってしまうんですね。前半に右で利いていたプレイが少なくなり、左で狭いエリアで触っている時間帯が多くなる。一発目みたいに大きくボールを動かすプレイをもっと見たいところでした。それだけの能力はあるわけだし。

 ネットの中央の突破を南が倒してPK。この判定に関しては、遠くてよく分からなかったんですがやや微妙な感じです。ともかく先制。


 終盤にはアレックスのFKから福元が競り合ったところでオウンゴールの判定。ああいうのって、オウンゴールの記録は誰の得にもならないんだから最後にプレイに関与した選手の得点つーことにならないのかなー。
 福元は、跳ね返すだけでなくロングボールに体を張って相手FWをきっちりとおさえてゴールキックを獲得するプレイも再三あり男前でした。大分戦にこの試合と明らかに安定度を増していて、ガソの出場停止が明けても茶野福元のコンビはありではないかなと思わせる90分。個人的にはMVP。

 最後は得たコーナーも直接放り込まず、時間をつぶして、ノーチャンスに追い込み試合終了。熊本は、ジェフの泣き所であるミドルシュートの精度が低かったところも幸いしました。
 J's GOALでは、ジェフにコーナーキックでの精度がなかったとインタビュアーに言われていますが、わたしは特にそうは思いません。この試合、コーナーのシーンでは茶野があからさまにニアを狙う動きを見せており、それに対して熊本のDFがかなり強い警戒を示していました。今シーズン、セットプレイから茶野は2得点決めており、それは高木監督も承知だったのでしょう。しかし、実際に使ったのはファー。福元は共に枠をそれたものの2度競り勝ってヘディングまで持ち込んでおり、良太も一度枠に飛ばしていました。

 フクアリのビジョンでは、試合後に2回福元が競り勝ったシーンをダイジェストで流しており、これはちゃんと見るべきところを切り取っているなと。最後のオウンゴールによる得点も、こういうプレイの累積の結果として出てきたわけです。だからご褒美として福元の得点にならんかなーと。
 オウンのシーンだけを切り離して事故だったというのは簡単ですけれども、事故が起こるのにはそれなりの原因があるわけです。事故ばかり起こすドライバーに原因を聞いて、そいつが「や、ただの事故でしたよ」としか答えられなかったら、もうこいつにゃ運転任せられないわと思うでしょ、ふつー。

 ともあれセットプレイに入ったときの、茶野、福元、良太という並びは、一定の圧力があると思いますし、茶野をおとりに使った形にも、これまでの淡白な入れ方に比べると狙いを感じました。もちろん、そのまま茶野を使ってもいいわけですしね。


 山口は地味に利いていて、相手ボールになったとき、現行マークしている選手をどこまでつかんでおいて、どこまで来たらボールホルダーをチェックに行くかとかの判断がいい。相手の攻めをかえって加速させるような守り方をせず、ここで確実にディレイして、バックラインを整える時間を稼ぐ。かっこいいです。
 インタビューで試合の展開に関して、ガマちゃんの苦しい戦い方でしたがという問いに、むしろ山口は充実した出来だったと主張したというあたりにサッカーの面白みはありますね。

 この試合、終了直後からブログや掲示板で、展開に対する評価がかなり分かれてます。試合全体をどう評価するかや、前半と後半のどちらの戦い方を選択するべきかというところで。わたしは終盤グダったところまで含めて、試合全体を肯定的に評価します。前半の流れで点を取っていればもっとすっきりしただろうなとは思いますけどね。
 大分戦での成果を基本的に継承した上で、いくつか見られた疑問点に関してはマイナーチェンジで答えるというやり方は、方向性として間違ってないと思います。ここから更に基本方針がぶれたり、当初の4−3−3システムに逆戻りされる方がよほど怖いなと。

 右に工藤を回したのも適正としてどうかなとは思ったものの、今回はまずまずうまく行ったかなと。サイドってのはとりわけ1対1の局面になりやすいだけに、工藤みたいなタイプにはやりづらいところもあるんですけど。いつだったかフロンターレとやったときに、森勇介とサイドでマッチアップしたことがあって、こりゃもうダメだなと。
 J見てる人なら分かると思うんですけど、森と工藤を噛ませるって、能力値とかそういう問題以前にキャラクターとして相性が悪すぎるっつーか、案の定45分間ぼろくそに公開陵辱されまくって、もうやめてー(泣)という。後半早々ポジションチェンジしてましたが、クゼのときだったかなぁ。
 ま、とにかくこのホームでの勝ちをアウェイでの勝ちにつなげていかないと、またぶれちゃう危険があるのでしっかり勝っていこうよねと。参戦は出来ないんですが、うー。

試合結果(ジェフ公式)
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ジェフユナイテッド市原・千葉5-0大分トリニータ(2010年7月31日 フクダ電子アリーナ)

 どんなにつらい日でも、大分はジェフに優しかった…。というわけで、ギリギリ昇格圏にいるとはいえ、ここで負ければ一気にまくられかねない状況の中で、大分さんとの試合。あちらがシャムスカ大佐だろうが、こちらがクゼだろうが、ついに負けたことのないリーグ戦で、まして相手はファンボ氏というハンデを負っているのだから、勝つしかないというところだ。
 他にもいろいろあるのだけれど、それは試合前には過剰に意識するなということで。


 フォーメーションは、中盤の3枚が勇人、工藤、谷澤。中後を外して、中央にこれまでサイドだった谷澤を回してきたわけだけれど、この3人の関係にアヤがあって、それは後述。これまでのアンカー制ではなく、工藤、勇人のダブルボランチに谷澤がトップ下と見てよい形。あるいはネットと縦の関係の2トップかというようなところもある。フォーメーションは、先発時に指示のあるものではあるけれど、試合の流れの中で決定されるものでもある。あまり細かく区分することは、本来流動的であるべき選手のポジションを実体化してしまうという錯誤に陥るので、わたしは好きではない。

 たとえば、同日に行われていた、J1の試合では、あるチームが3バックを採用していたというが、実際にはWBが低く構えていたというか、押し込まれていたというか、現象的には5バックだった節がある。数字だけを取り出すのはあまり意味がない。

出場停止のミリガンの代役は、良太を中央に入れて、坂本を右サイドバック説もあったが、始まってみれば福元。

 試合は開始直後に動く。右からふられたボールを左で回して、倉田からアレックス、中央からやや左に寄ってきたネットに入れたところ、相手CBを釣って、出来たスペースに走りこんだ谷澤へ反転してパス。胸元のやや高い位置に入ったボールだったが、しっかり決めていきなり先制。後から考えるとすでに大分の守備の問題点が凝縮されたシーンではあった。

 ジェフは前線の守備の意識が高く、谷澤や工藤がしばしば高い位置でカット。勇人はスペースをケアし、左サイドを抜かれた際にはスライディングで止める。やはり中央が固ければ、相手は速い攻めが出来ない。ネットは深井へのパスが、呼吸が合わずに流れてしまった際に、自分で追いかけてサイドライン際でマイボールにした。ここで淡白になるかどうかで、味方全体の動き方が変わる。この後の大活躍の予兆はあった。

 左からボールを受けた中央の工藤が、右でどフリーの良太を使う。駆け上がってのクロスはネットの頭に合うも、枠を逸れる。
 さらに左でボールを回してから、工藤がDFラインとGKの間に放り込む。裏を取って中央に走りこんだ深井が、体をひねりながらボレー。追加点。直後、ビジョンに巻が映る。

 得点時の谷澤や深井の動きは、これまでの試合でわたしが不満に感じていた、「左でボールを持っている時に、2列目や右ウィングの選手がエリア内に入る動きが少ない」という点をみごとに払拭しているもの。ゴールへ向かうために逆算されたポゼッションである。この動きに相手が中央に固まるなら、今度はサイドチェンジをすればよい。

 守備では一番体を張っているのは茶野。とはいえ、ただ闇雲に飛び込んでいるのではなく、ここが急所というところで思い切り体をねじ込む動き。高松らによる有効なポストプレイが利かなかったのは茶野効果。
福元は古巣相手の恩返しということもあったか、集中力が高く、わたしが見たかぎりでは今期一番の出来。ミドルシュートをスライディングで阻止し、ミリガンを意識したか、中盤を飛ばしてウィングやCFへのフィードも入れる。


 良太が再びサイドを抜けて(「抜いて」というよりは、感覚的に「抜けて」の方が近い)、ネットにクロス。ゴールネットを揺らすが、ギリギリオフサイドの判定。しかし、いいプレイ。
 良太は、一対一では勝負できないが(これは諦めよう)、フリーになればクロスをしっかり合わせていた。
今日のように左で回しているうちに、右ウィングや二列目の選手が中央に入れば、相手の左SBは対処せざるを得ないので、良太が進入するスペースは出来やすいはずだ。繰り返せば、結果はついてくると思う。
課題としては、右で味方が持っているときのフリーランのタイミングか。そこで走っても出ないよ、というところで何度か走っていることがあった。意識して欲しい。

 やはり大分はジェフに優しいのだろうか、内容でも申しぶんない形で2−0で前半終了。


 後半は、深井と倉田のサイドを変更。福元からネットへの早いパスというかクリア崩れというかが裏へ通り、相手DFは追いつけず、しっかり決めて三点目。今日の大分の動きから見て事実上決定打。

 ほどなく倉田を変えて、山口投入。守備を締めなおして、谷澤を右サイドに。この日の倉田は、中央への強引なドリブルは控えめで得点こそ決めていないものの、試合前半のポイントになった左サイドでのボール回しに関与して、得点の3つか4つくらい前の動きを構成することに貢献していた。目に見える数字としては現れていないものの、戦術的にはむしろ非常によい働きだったと言えるはず。

 サイドの谷澤は良太のフリーランをおとりにして、アーリークロス。ネットが頭で落とすが、これは味方には合わず。しかし、今日はクロスがよく通る。

 スルーパスから裏を取ったネットが、マイナス気味に低めのクロス。ボールはゴール前を横切り、ファーの谷澤がファーストタッチでやや足元に入ったものの押し込んで4点目。一点目といい技術が高い。


 工藤に変えて伊藤大介。いいかげん表明してしまうと、基本的にぼくは、江尻監督の基本スタイルである4−3−3には好意的ではないんだけれど、伊藤の場合にはこのシステムで中盤の前に入るほうが持ち味が出そうな選手である。彼をどう使えるかが後半戦の江尻監督の評価を左右するかも。
 終了前には、伊藤のスルーパスからラインの裏を取った深井がDFを引きつけてネットにパス。ネットは余裕のシュートフェイントでGKを倒してから、5点目。2得点2アシストと大爆発のネットだが、通してみればハットトリックも狙えるシーンがあった。

 大分はDFラインは高めにたもつという意図はあったようですが、それならば裏をすぐ取られるDFの問題と同時に、GKのポジションが深すぎた気もしますね。今回の大分はGKと最終ラインの間が空きすぎていたのではないでしょうか。これは侵入する分にはずいぶん使い勝手のよいスペースに見えました。

 これだけ裏を取れるのなら、アレックス→坂本の交代ではなく、深井→孝太で切って虐殺の上積みをするということも出来たんじゃないかと思ったけど、大ケガが起こるのはチームと個人がともに圧倒してるような局面で、錯乱した相手DFの危険なタックルが入るようなとこだったりするので、まぁいいか。伸二も達也もああいう試合で今に至るまで引っ張るようなケガをしたし。

 クシも課題のミドルシュートをおさえるシーンがあり完封。枠のシュートもコースを限定させてDFラインとの連携もまずまずだったと思う。

 こんなにネットが裏を取った試合は見たことがないし、こんなにネットの頭にクロスが合った試合も見たことがない。実は、これが大勝をどれだけ喜んでいいのかと若干不安にさせるタネ。

 先制点でネットを簡単に反転させたり、クロスには競り勝たれるか、あるいはフリーにしていたりと、この日、大分のCBの出来は最悪だった。フィジカルで抑えられず、裏を取られるとスピードで追いつけず、ラインコントロールは出来ないという三重苦。
 ヘディングの競り合いが続くシーンがあったのだが、空中戦でジェフがボールをつなぎ続け、既に勝勢を固めていた時間帯だったこともあって、ゴール裏の一部から笑いが漏れた。しかし、平均値としてフィジカルが弱いジェフに、ああいう場面で主導権を握られるというのは、大分の何かがおかしいのだ。
 藁人形が豆腐で作った守備組織というか、これに勝ったことで過剰な自信を持つわけにはいかんなと、気を引き締めなければいけない感じ。

 ピッチでの90分がどうこうよりも、普段の毎日の練習でファンボ氏がいったいどういう指導をしているのか、悪い意味で興味を持った。これ、選手個人の問題じゃないでしょ。ファンボ氏にはきっと様々な美点があるのでしょうが、現状、トップチームの監督を務めるということに関してだけは、無理があると判断すべきだと思います。そんなこと言われたってどうしようもない、監督を選べるならポポヴィッチに続投させていたとしか言いようがないのかもしれませんが。

 わたしはひどいことを書いているんだろうか?いるね。しかし、わたしがJで3番目に好きなチームは大分なんだよ(現状、2番目は広島)。こんなフリーで一方的に殴りまくった試合よりも、ギリギリの凌ぎあいで大分に勝つという試合が見たいんだ。監督交代以降、驚異の復活を遂げて快進撃を続けたシャムスカトリニータに初めて土をつけた試合のような、ね。

 で、地味に利いたダブルボランチへの変更は選手の判断だったようで…。クロスの多用や、裏を取る攻撃など、これほどCFが前を向いて攻めた試合は珍しいんですが、こうした変化とのセットとして江尻監督がダブルボランチを採用したのかというわたしの推測は、試合後に覆されました。


 勝利インタビューでの「一応、ドイスボランチというふうに見られたかなと思うんですが、僕自身はダブルにしろとも言っていませんし、基本的には4−3−3のアンカー1枚という形で戦っていました。そこは相手があるところなので、選手が勝手にやったのかな、と。まあ、後で聞いてみたいと思いますけども」という江尻監督の発言には、微妙に澱がよどんでいます。( J's GOAL)
 試合の流れの中で、状況に強要されて指示を待たずに変えざるを得なくなったというより、試合開始から、そもそも2枚でいこうという選手間での合意があった感じ。取りまとめたのはおそらく勇人なんでしょう。

「90分のゲームの中でいろいろと代え方はあると思いますが、僕自身が守りに入りたくない、とにかくリスクを負ってでも点をとる作業をする」とも江尻監督は語っていますが、一枚のアンカーにすることが攻撃的で、ダブルボランチは守備的とかいうのは、それこそフォーメーションの初期配置を実体化した考え方で、しっかり奪ってから流れの中で3列目が飛び出していけば、それは攻撃的なサッカーなんですよ。

 まぁ、話の内容の真偽についてはジェフサポでもいろいろ推測されてますが、江尻監督の話を真に受けるとすれば、この辺の選手との認識の違いをうまく収拾出来るのかという監督の手腕も問われるとこだと思います。
 大勝の結果を、相手の出来の極端な悪さや、選手の勝手な判断の重なりという、監督にとって偶然の産物としてしまうのではなく、日々の追求の必然にしていくこと。そうした作業ってのは、後半戦の入り口であるここ数試合の間で決定的にまとめていくべきものあろうと思います。


 あぁ、長い長い。勝つといろいろ書きたくなるね、すいません。長すぎるので、巻については、また別項で。なんて言ってるとタイミングを逃してしまいそうだなー。あと、巻のセレモニーまで残ってくれた大分サポには感謝です。

試合結果(ジェフ公式)

soccerz (サッカーズ) 2006年 11月号 [雑誌]
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