2016年12月21日

『馬場こずえの深夜営業』から『オーディナリーミュージック』へ

 カジヒデキと曽我部恵一がDJを選んで一時間まかせる、土・日曜深夜4時〜5時のTBSラジオの音楽番組『オーディナリーミュージック』12月18日分の放送は小西康陽が担当だったのだけれど、30分くらいのトークで『馬場こずえの深夜営業』にちょっと触れていて、この番組については去年の「SOUND AVENUE 905」をやっていた時にもフリーペーパーで言及してたんだよね。「深夜営業」の放送時間は土曜深夜の3時〜5時で、番組のBGMも流用しながら。なるほどこれはここの選曲だけではなく、番組公式のツイッターアカウントがリアルタイムで聴いてほしいという意味があるわけだと。

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『SOUND AVENUE 905』は「905」というタイトルからもワイドFM化を意識した音楽番組という印象が強かったんだけれど、佐野元春や小西康陽といったDJが記事で言及していたのは林美雄や糸居五郎、馬場こずえとかのAM深夜放送型DJだったことが興味深かった。その意味では、今回の『オーディナリーミュージック』は、小西康陽が去年語っていたことを、本来的な時間帯の中で実現した回だったと言えるかもしれない。

 わたしの方は小西の発言で「深夜営業」という番組を初めて知ったのだけれど、ファンの方がまとめた情報などを見るとけっこういい選曲をしている。「深夜営業」は歌謡曲路線の『歌うヘッドライト』にゆずる形で終了した『パックインミュージック二部』が終了した後の、たった一人の延長戦のようなものだったらしい。リスナーがまとめたプレイリスト見ると、パック二部最終回とかニール・ヤングのぶち込み方がすごいことになっている。深夜放送DJの路線としては林美雄の方向性だろう。

 それにしても『馬場こずえの深夜営業』って最近までまったく知らなくて、まあ75-78年の放送だったらしくさすがに小学生にもなっていないのではリアルタイムでも聞きようがないけど、『パックインミュージック』なら名前くらいはラジオを聴きはじめてすぐに知ることになるので帯の力は大きい。そういう意味では多分わたし以降の世代には知識としてあまり伝わってないんだけど、聞いてる人それぞれには直接に大きな影響を与えていたんだろうというDJや番組が、時代をはさんでふと立ち上がってくる時間でした。人から人に伝わったものが、また人を介して伝わってくる。歴史があるのはいいものだと。

















1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代
1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代

パック・イン・ミュージック 昭和が生んだラジオ深夜放送革命
パック・イン・ミュージック 昭和が生んだラジオ深夜放送革命

もう一つの別の広場―深夜放送にみる青春群像 (1969年)
もう一つの別の広場―深夜放送にみる青春群像 (1969年)
タグ:ラジオ
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posted by すける at 00:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月23日

ポール・カントナーへの追悼

 1月28日にジェファーソン・エアプレイン/ジェファーソン・スターシップのポール・カントナーが亡くなりました(ローリング・ストーン記事)。

 とりあえず気が付いた範囲での追悼の言葉をまとめてみました。直観性からツイートを貼り付けていますが、しばしばツイート内にフェイスブックやブログ等の長文へのリンクがあるので、ぜひそちらに飛んで原文を読んでみてもらいたいと思います。

 まずヨーマ・カウコネンから。




 確執もあった仲でしたが、自分たちの関係をハインライン『異星の客』より「水兄弟」にたとえていて涙が出ます。ヨーマが『異性の客』から「水兄弟」を引くのは、Jefferson Airplaneも歌ったデヴィッド・クロスビーの楽曲’Triad ’からの流れです。動画には1996年の"Embryonic Journey"を。最後にポールと握手する姿が……。




 ジェファーソン・スターシップの女性ボーカル、キャシ・リチャードソンからポールの葬儀後のツイート。


 動画はポール70歳の誕生日の"With A Little Help From My Friends"をダービー・ゴールドとのツインボーカルで。


 そして、やはり晩年のポールを支えてくれて、ジェファーソン・スターシップの2012年来日公演でも活躍してくれたジュード・ゴールドからの画像。




 マーティ・バリンです。さすがに長年の盟友だけあって、'devil's advocate'というポールの扱い難い性格について触れながらも、最後には。




動画は15年の"Good Memories"




 最後に、これはわたしにとってはちょっと盲点だったスターシップのミッキー・トーマス。わたしはジェファーソン・スターシップというのはポール・カントナーの個人プロジェクトだという史観の持ち主なので、ミッキー・トーマスについては無に等しい存在としか思っていないところがあったのだけれど、意見の相違の存在を認めて、ついに関係が決して修復しなかったとしながらも故人を悼む意思を表明できる人かと認識したのでした。



 
 最後の輝きと言える『Jefferson's Tree of liberty』のナンバーや、Jefferson Airplane初期のヒットアルバム『Surrealistic Pillow』を完全再現したステージを生で見れたのだから、遅れてきたファンとして、わたしは随分好運だったと思う。ありがとう。

フライ~ジェファーソン・エアプレイン・ストーリー [DVD]
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Good Memories
Good Memories

Surrealistic Pillow
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Jeffersons Tree Of Liberty
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posted by すける at 22:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月27日

Jefferson Starship 来日公演 11/23 クラブチッタ

 ということで、行ってきましたクラブチッタのジェファーソン・スターシップ公演

 時間の都合で二日間のうちどちらかと、悩んだ上で『シュールリアリスティック・ピロー』を完全再現するという金曜日のステージに。なんだかんだいって、最初にジェファーソン・エアプレインを聞いたアルバムではあるので、やはり思い入れがある。

シュールリアリスティック・ピロー
シュールリアリスティック・ピロー

 16時の開場にあわせてラ チッタデッラに向かって歩いてたら、どこからかRIDE THE TIGERが流れてくる。ギョッとして、音のする方に走ると、InterFMの公開放送用のブースだった。タイムテーブルで確認すると、THE DAVE FROMM SHOW from LA CITTADELLA KAWASAKI という番組らしい。先に教えてよー。
 プレイリストを見ると15:30過ぎから、" Somebody To Love"、"Ride The Tiger"、"Jane"と流したようなんだけど、その30分ほど前にはSTARSHIPの"We Built This City"をかけてたみたい。オレにはこんなチャレンジは出来ない(笑)いちおーリンク、たぶんすく切れる。
 結局収録の光景には間に合わず、ブースからポールとキャシさんが出てきたところを目撃、キャシさんに手を振って見送り。

 クラブチッタに入ってそわそわしてるうちに開演。
 トム・コンスタンテンのグレートフルデッドの楽曲から、デイビッド・フライバーグによるクイックシルバー・メッセンジャー・サービスのナンバーへ。おそらくこの日のMVPを選んだら、フライバーグの独走だろうという脅威のテンション。74才という年齢が信じられない声量でQSMの部を終えたが、この後の'Surrealistic Pillow'再現の部でも、マーティ・バリンのパートをつとめることが分かっているのに、こんなに飛ばして大丈夫かなと心配になった。ピローはグレイスの二曲が目立つけれども、アルバム全体としてはマーティの比重が大きいんだから。

 しかし、これは杞憂。"She Has Funny Cars"から入って"3/5 Of A Mile In 10 Seconds"と飛ばす一方で、"Today"ではしっかりと聞かせてくれて大満足。もちろん、これがマーティ本人ならばという一抹の寂しさはあるけれど、いま聞けるパフォーマンスとしてはまったく遜色のないものだったと思う。

 ギターのスリック・アギラーは体調が悪いようでツアーに参加できる状態ではないらしくJude Gold君が代打をつとめましたが、"Embryonic Journey"の演奏ではドラムのPrarie Princeの助けも借りながらメインに。こういうのは拍手を長めにいこう。

 女性ボーカルのキャシー・リチャードソンに関しては、ネットの反応を見ると「新しいボーカル」として認識している人も多く、08年のコットンクラブ公演での来日よりもインパクトがあったようだ。クラブチッタというハコの強さかなぁ。
 キャシさんは、登場早々「ワタシハバカ!」をやって、あなた、まだそれ覚えてたんですかと凍りつく。実力に関してはいまさら言うまでもなく"Somebody To Love"や"White Rabbit"という代表曲をソロで歌い切るだけでなく、フライバーグとのコーラスワークでも見事に魅せた。このアルバムでは、ポールのボーカルの負担が比較的少ないので、体力を温存できた感じ。

 ピローのあとは、"Wooden Ships"、"Crown Of Creation"とポールっぽい曲を連打。耳になじむ曲を多く間に挟んでから終盤に入って再びゴリッと"The Ballad Of You & Me & Pooneil"が。名曲来た!と思ってノリノリになったんだけど、意外と周りにはじっとしてる人が多く、目に見える範囲では左斜め前のおじさんとわたしだけがグラングランと揺れている状態(笑)やっぱり普通の意味では乗りづらい曲ですかね。
 そして、"Volunteers"もうこれは拳突き上げ、ここからアンコールになだれ込んで終演。全体のセットリストはプーニールさんの掲示板で確認してください

 本当に満足、遅れてきたジェファーソンファンとしては、直接聞くことは無理だと諦めていた曲がいくつも聞けたよ。まあ、リクエストあったら、"Run Around"頼みたかったとか、08年のアルバム'Jefferson's Tree of Liberty 'の曲もやってほしかったとか、"My Best Friend"を序盤にやったので、最近よく演奏してるらしい"With A Little Help From My Friends"を終盤に対応させるとかやってくれたら泣いたなぁとか、欲を言い出すとキリはないんですが(苦笑)


 翌日の、ポールのSF志向の強そうなセットも見たかった。これは当初の予定は'Blade Runner Against the Empire'というコンセプトに近い感じだったのかな。そこからは少し違う選曲になった感じもするけど。いや、これはまた日本に来てもらわないといかんなーと、つくづく欲は深まるばかりです。

おまけで今回は来日しなかった人たちの'Surrealistic Pillow'ナンバーの動画。みんな来て欲しいなぁ。


マーティとダイアナ・マンガーノのバージョンね。ダイアナ楽しそうだな。


マーティとアギラーのToday。アギラーが効いてる!


最近のマーティ。


去年のドラゴンコン。ボーカルはダービー・グールド。ダービーさん、コスプレ(笑)

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posted by すける at 21:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする